蒲生氏郷。
地元では、歴史の町「会津若松」の基礎をつくり、名城「鶴ヶ城」を建てた戦国武将として知られている。
かたや全国的な知名度はどうだろう。
織田信長の娘婿であり、豊臣秀吉からはその座を奪われかねないとして疎んじられ、
徳川家康とは子ども同士が夫婦となっている。
また彼が会津にいたことで伊達政宗は野望を行動に移せず、茶人千利休にとっては弟子の筆頭格だった。
そんな氏郷であるが、もう一つ有名になれないのは、40歳という若さで死んでしまったことと、
中央政権から遠く離れた会津にいたためだろう。
その後蒲生家は断絶してしまい、現在に伝わる直接的な史料は少ないが、
周辺の情報によって氏郷の人物像と、彼が築いた「初代鶴ヶ城」の姿に迫ってみたい。
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